出居清太郎先生の教えと悠久世界平和建設運動
出居清太郎先生の教えの本質を簡単にお話したいと思います。
出居清太郎先生の教えによれば、この宇宙は天地自然の法則によって支配されており、私たちは天地自然の法則のよって生ずる太極(「万物の根源」といった意味ですが)を神として崇敬します。そして、神と人間の関係は次のように定義されます。
人種、性別、宗教、国籍などによらず、すべての魂は神から与えられています。そして私たちの臓器を含む肉体、空気や水などの環境、食物など、魂以外のすべてのものは神から借りて生きています。したがって、私たちは人種、性別、宗教、国籍の壁を超えて、すべての魂を尊重し、愛します。
人間の行動は魂の状態と動きに基づいており、魂が心を動かし、心が体を動かします。ですから、私たち一人ひとりが自分の魂を傷つけることなく守り、清く保つよう努めなければなりません。
肉体を含む魂以外のものすべては神からの借りものであるため、私たち一人ひとりがそれらを大切に扱い、無事無難に使用しなければなりません。富などの借り物は生きていく上で必要ですが、過度に執着せず、魂の浄化と成長を優先させなければなりません。
以上、出居清太郎先生の教えの基本理念をお話させていただきました。
正直に申し上げると、私は今お話した教義の基本をすぐには信じることができませんでした。しかし、私の長年の経験から、日常の具体的な事例の中での出来事の因果関係を説明することができ、また先生の教えに沿うことにより家庭や職場に小さな平和をもたらすことができると感じています。
出居清太郎先生は、「悠久世界平和」の実現には、万霊万物に対する敬意と愛が最も大切であると述べられており、私も強く同感です。
長い歴史を通じて、人類は自分自身と自分の仲間たちのために戦ってきました。第一次世界大戦と第二次世界大戦では、民間人を含む七千万人以上の尊い命が失われたと言われています。第二次世界大戦後、戦争に反対する人が増えました。そして近年、出居清太郎先生の考えに共感する考えを持つ人が増えてきたように思います。
例えば、2015年の国連会議で「SDGs」(持続可能な開発目標)が採択されました。これは、誰もが地球上で、誰一人取り残されることなく、安定して暮らし続けることができるようにするための国際目標です。SDGsには17の目標があります。具体的には、貧困の撲滅、男女平等の実現、安全に暮らせる都市づくり、気候変動から地球を守る、平和な社会づくりなどが挙げられます。これらの目標も、多くの人たちが協力することで解決を目指しています。世界中でたくさんのプロジェクトが進行しており、多くの人々が参加しています。
ビジネスの世界ではDEI(Diversity Equity & Inclusion)が重視されるようになり、性別、人種、国籍、宗教を超えて多様な人材が企業経営に参加しています。このことがビジネス・パフォーマンスにプラスの影響を与えることも証明されています。
一方で、世界では多くの分断や紛争が起きていることも事実です。
ロシアのプーチン大統領はウクライナに侵攻し、ハマスはイスラエルへの攻撃を開始し、両国とも紛争が続いています。このことは、「万霊万物尊愛」や「悠久世界平和」が決して容易ではないことを示しています。しかし、世界平和は地球上の多くの人々の願いであり、私たちはそれに向けて粘り強く努力を続けていかなければならないと考えています。もちろん、これらの国の指導者には大きな責任があると思います。
私たちはこれらの国の指導者の考えを変える必要があります。ですから私たち市民にもやるべきことがあります。少なくとも民主主義国の指導者は国民の意思を尊重しなければなりません。
また、権威主義国家の指導者も国民の意思を尊重しなければ権威を維持し続けることはできません。私たち市民の思いや意図を広く発信していくことが大切だと思います。
「悠久世界平和」を目指し、同じ志を持つ人を増やしていきたいと思います。私たち修養団捧誠会の会員は、出居清太郎先生の理念を発信し、同じ志を持つ方々と力を合わせて「悠久世界平和」に尽力していきたいと考えています。
今日、皆さんと人種、性別、宗教、国籍を超えて集まり、小さな平和の輪ができたような気がします。この輪がさらに新たな、そして大きな平和の輪を生み、その輪が世界平和につながっていくことを願っています。
(H男 会員の手記を基に一部編集したものです。)