会員の思いと行い

言うことを聞かない人によい念を送る

「心の持ち方使い方を、広く暖かく正しく、己も持ち使い、ひとも持ち使うよう導くこと」という教えがあります。自分のことすらままならないのに、どうやって人を導くことができるのか、私には難しすぎて、見て見ぬふりをしていたように思います。
私はせっかちで、何事に対してもさっさと答えを出したがる性格です。自分にとって面倒なこと、意に反するような状況に置かれた時、心の弱さから、一秒でも早くその状況から抜け出したいと思ってしまいます。自分の置かれた状況を熟考したり、相手のペースを尊重して待つというようなことが苦手です。何より、その重い空気感から逃げ出したくなります。そういう場面に置かれた時、自分にはどうにもできない、相手は変えられないのだから仕方がない、関わらないでおこうと考えてきました。

今回の研修会で、「その人が我執と貪欲な心で、言うことを聞かない場合には、どうかその人が正しい方向に向かっていかれるように、一日も早く気がつくように、陰からよい念を送ってあげる。ここが大事なことであります。この人が言うことを聞かないから、だめだから放っておけ、もうかまうな、こういう気持ちは、そう思う方も我執であります。」というご訓話が心にとまりました。
自分にはどうにもできない、相手は変えられないと思う私自身の心が我執であったと気づかせていただきました。人を導くなんて難しすぎて無理と投げ出すのではなく、よい念を送らせていただけるような自分になりたいと思います。

(E女 会員の手記を基に一部編集したものです。)