日々のみおしえ - 12月20日

12月20日

人の世はよきに悪しきに変われども油断自惚(うぬぼ)れ更に持たずに

人は物心両方面に恵まれてまいりますと、油断をしたり、自慢や高慢の心が出て参りまして、好き勝手な行いをする様になり勝ちであります。常に不自由な時を思えば、如何(いか)に物心両方面に恵まれても慢心する様なことは無い筈(はず)であります。生活が豊かになると不自由な時を忘れ、生活が不自由になれば満ち足りた生活を思い出して不平不満が出て参ります。人知で判断すれば、何故こうなる、何故であろうと迷い出し、限りがありませんが、大海の波の様に、空ゆく雲の動きの様に、人生行路には絶えず善と悪とが回転して居りますので、良い時にも油断をしたり自惚れたりする様な心の持ち方、使い方の無いように修養実践すべきであります。