11月6日
悩めるも無駄な苦労をする事も過去世(ぜ)の不徳積んであるから
花が咲き実って来る迄の人の勤労には容易ならぬ苦心と努力が重なります。それに又実ってから役に立つまでに、実った梨や林檎や柿が何処に売買されるか、人から人と伝わって人の口に入る迄の努力は容易でありません。此処まで来る間にも心が迷い苦しみ、又喜びに悲しみに、よきに悪しきに変わります。製品を作り上げ万人のお役に立たせることは、徳を積み及ぼすことになりますが、人の心が利害のみに拘泥せず誠の感謝を捧げて実行すればよいのでありますが、不平不満の心で実行していくと、実行し乍(なが)ら身を患い、事業の失敗等をして不幸になって参ります。実行しながら、幸福になる人と不幸になる人の差は、大変隔(へだ)たりがあります。万人実行した功績が芽生える様に修養実践すべきであります。