10月22日
何時の世も悩み消えざる人の道早く悟りて進みゆかなん
人はどうしたならば幸福を求めることが出来るか、悩み苦しみから一日も早く逃れていかれるかということが何時の世にも繰り返され、そのことに努力して居ります。科学者は学問によってあらゆるものを研究し、夜の目も寝ずに苦労し乍(なが)ら、製品の発明に、建設に、文化に、平和に努力して居ります。機械を作り、それによって誤り、負傷したり事故を起こして生命を亡ぼしたりすることもあります。又肉体の患いを取り去ろうとして新薬を発明し、それぞれ其の筋の学者はあらゆる方面で研究に努力して成功して居りますが、人の生活には悩み苦しみが、何時の世にも姿を現して消えることなく、益々重なって参ります。それは理論理屈で勉強をし、人の知恵と力、即ち科学で解決しようとすることのみが多いからであります。