10月17日
如何(いか)程に自慢高慢言うたとて徳無き人は落ちぶれてゆく
如何程に立派な言葉を出し、使いましても、自己を中心として、人を誘惑したり陥(おとしい)れたりする様な言葉を使い、自慢高慢を言うた所で、他人が信用しなければ言うのみで何の甲斐もありません。言葉の出し入れは無限であり自由でありますから際限がありません。それ故に日常生活には雑音が多く、一言の言葉を聞いて迷いを生じ、怒りとなり、恨(うら)みそねみとなり、僅(わず)かの言葉が如何に他人の心を傷つけ汚すかわかりません。処が、人知ではそれが計り切れず、知らぬ間に大きな過ちを起こしていることに気が付きません。人の作った法律に違反しなければ正しい様に思いますが、他人の心を傷つけ汚すことは大きな不徳であることを自覚せねばなりません。