9月14日
お互いに我が身可愛と思わずによろずの人も救いましませ
人の生活は上を見ても下を見ても限り無く、顔や形を見て批判をする様な心ではなりません。人の行いにも良い所悪い所が沢山にあります。他人の言動を見聞し、其の良し悪しを我が心と身に引き比べて修養すべきであります。自分の身が可愛いのは万人同様でありますから、人も愛すべきであります。苦しみや悩みは自分一人ではありません。但し感情に支配され、あの人は可愛想だ、気の毒だと思い詰めて、徳も足らないのに其の人を背負い、無理な世話をしますと共倒れになります。人生は旅をするのと同様で、出発の時は重荷を負うことが出来ても、長い道中には堪えられなくなり、人を救うことも出来ず自分が救って貰いたい様なことになります。