9月5日
秋立つ日せわしき中も油断なく救いの道に励みましませ
地上で形あるもののうち何を美しいと思うかと問われれば十人十色で、その答は必ず違います。しかし山と答え、海という様に自然の景色に知恵が働くだろうと思います。自然の景色を美しいと考えるのは其の人達の知恵で考えることであります。人は将来の希望のみを大きく持ち、一番手近な処に気が付きません。遠い山に野に、美しく咲いて居ります花よりも、天に輝く日月星辰(じつげつせいしん)よりも、一番美しく尊いものは、各自に与えられている両眼であります。眼の玉は丸く、常に光を放って居ります。両眼の光が日月(じつげつ)よりも尊く美しいことを自覚する人は少ない。人と人とが交流する上に於いて、心の美しさは目の光にあるのであります。