8月26日
万人の人のお慈悲を無にすればこの身は何時か病とぞなる
病む程辛(つら)いことはありません。健康な時でも万人の恩恵を受けお世話になりますのに、まして病めば尚更すべての人のお世話になることを忘れてはなりません。苦しい時の神頼み、人頼みは許されません。神も人も、常日頃の積徳が無ければ、救おうとしてもどうすることも出来ません。物の貸借にしても、言葉のみで苦しいからどうにもならないから是非お貸し下さいと手を合わせてお頼みしても、その人の忠実さと保証人とが無ければ借りれないこともあります。若(も)し拝借してお返し出来ない時は、利に利が重なりまして大きな負担になります。斯様(かよう)なことになりますと、お互いの親切は仇(あだ)となり、生活も人の身も亡んで参ります。亡ぶことを恐れるならば、懸命に学び修めることに努力せねばなりません。