6月15日
人の身は不平不満が迷う種この原因が不幸なるかな
現今の世は修羅場の如(ごと)くで、人が人を殺し、人の努力して積み重ねた富を奪い取り、血で血を流し、誠業も怠り、己れの足らない処も省みず、我こそ正しき者なりと自己判断をし、礼儀作法も弁(わきま)えず、義理人情も心得ず、恩を仇(あだ)にして人を恨(うら)みねたみ、踏み抑えて攻撃することを悪いとも思わず、生命財産を奪い乍(なが)ら改めも反省もせず、「あの人の行いが悪いから、あの人が我執貪欲で積み重ねた富であるから奪い取ったのである。悪い人を戒(いまし)める為に奪い取ったのである、殺したのである」などという様な青少年もあります。この様になったことは人知で計り知れないことでありますが、かかる青少年の多くなったことは誠に悲しむ可(べ)きであります。この様な不幸の種を蒔かない様に修養せねばなりません。