6月5日
良き事が重なる度に油断せず誠の道を進み行う
人は幸福であり衣食住に不自由の無い時こそ油断をしてはなりません。落ちぶれてから足らない所に気が付き、改め努力しようという決意は尊いが、不自由のない時にそれ以上の努力をせねばなりません。世の中の敗残者を見て、あの人が悪い、足らないからあの様になった等と批判せず、其の人達を慰(なぐさ)めてあげられる様に一層努力し専念することを忘れてはなりません。常に誠の道を踏み行い、誠の業(わざ)を喜び励むことは神の道であり、又人の道なのであります。神の道は誠の道であります。人の道は与えられた天職を怠ることなく忠実に実行することであります。良いことの重なる時に喜んで、油断をしたり慢心をしたり人を侮(あなど)ったりする様なことなく、常に修養し、万人の幸福を祝し、自己の足らないところを改めて行くべきであります。