日々のみおしえ - 5月12日

5月12日

気の毒や可愛想(かわいそう)やと思いつつ恵みてゆくは徳にならざる

人の生活は人の知恵で判断すれば不公平だらけで、何処まで考えて見ても限りがありません。病む人も病まれる人も過去に深い因(いん)があればこそ、恩の送り合いであり、両者共に苦しい悲しいことであるが、世の中はもちつもたれつ協力していくことが教えられてあります。どんな知恵や富が有りましても、我執と貪欲で苦しんでいる人もあります。身分の低い人でも麗(うるわ)しい円満な生活をしている人も数多くあります。人は常に、苦しい時の神だのみで神や人にたよります。之(これ)も悪い意味ではないが日頃誠実に努力しようという心掛けがなければなりません。人の心の欲望には限りがないが、善悪の判断を誤まる様な欲ではなりません。努力の無い人に恵むことは、却(かえ)って苦しみを与える様なもので、人を救う意味にはなりません。