5月7日

気がつけば善きに悪しきに喜びを人に与へて我も悟るか

毎日の生活には其の人の知恵により感によって、無関心の人もあればすぐ気のつく人もあります。いくら叱られても気にも止めず、学びもせず、修めもせず、聞き流し、悟りもせずに、又実行もせずに其の日を過ごしている人もあります。又些細なことを聞いて、見て、悩み悲しみ恨（うら）みを持つ様な心になって、この世を終わる人も多い。良いことが目の前に現れても見逃してしまうような人は何時になっても成功せず、苦しんで居ります。喜びを人に与えていくことはたやすい様でありますが、如何（いか）に苦労であるか、苦心であるか、経験のない人には分りません。迷っている人を救うということは実に困難であります。誤りなく人を導くのには一生涯かかります。