3月27日

天分を生かしましませ皆の人そこに幸あり福もあるかな

生きて活かされている万物には、鳥畜類にいたるまで、それぞれ天分を授（さず）けられて居ります。蟻の生活等は実に秩序正しく、礼儀を重んじ乍（なが）ら、夏の暑さに一生懸命協力して働き、冬の寒さの準備を怠らず、時には睦（むつ）まじく遊戯をして仲良く生活しております。又鳥の中でも鴛鴦（おしどり）は決して争うこと無く、何時も円満に暮して居ります。人は万物の霊長としての天分を与えられて居りながら、ねたみ、恨（うら）み、そねみの心を起し、絶えず争いをして居りますが、誠に、鳥畜類にも劣った様な行いが時折、あちらこちらに見受けられます。知恵も肉体も富も与えられたなら、それを乱用せず、万人の喜ぶように使わして戴ける様に心がけ、実行することによって幸福が実現するのであります。