3月21日
目に見えぬ手にもつかめぬ真心を信じ尊ぶ人は幸なり
人の心の中は目には見えません。風も、海の底も山の底も、目には見えませんが、必ず底があるのであります。よく人の言葉に底力(そこぢから)ということがあります。地球は天から降りたものでもなく、地から盛り上がったものでもありません。地球の底には、目に見えませんが、宝がひそんで居ります。底力を出して努力すれば、必ず宝は現れて参ります。水にしても、地の底の水は清らかでありますが、目に見える所は美しい様でも塵(ちり)や埃(ほこり)が降りかかって汚れて参ります。真心は、地に伏せ込んである宝の様なもので、目には見えません。目に見えないものを尊び信ずる心こそ素直であり、美しい清らかな心なのであります。真心の心に近付くように努力してこそ、真の幸福となります。