3月14日
人の身は借り物なりと悟るなら無駄に使わず尊びて行く
地球上に生ある物体は借り物であることを自覚するならば、争いも病み患いも少いのであります。あれもこれも私の物であると、差上げることを惜しみ、戴くことも遠慮して心を煩(わずら)わせることが多い。借りれば返す、戴いたらそれに対して何かの物を上げねばならない。勤労に対する報酬も、お互い同志が喜び合うて実行しなければなりません。神を敬(うやま)い、人を敬うことは誠の心を捧げることであります。特に人体は何物にも代え難(がた)い尊い物であります。人体の取扱いを無駄にすることは、親に対し、神に対し、不敬であり、不忠実であります。人は万物の霊長故に、善も悪も行えば結果は如何(いか)になるか分ります。万物は借り物なりと教えられ、知つてもなかなか実行が出来ない。しかし借り物を自覚して実行する人こそ真に仕合わせであります。