3月13日
人の身に災ありし其の時は足らざる処悟りましませ
行いが足らず、出来ない為に、身に災を受け、あらゆる失敗によって教え示されるのであります。人の心は邪念と我執貪欲が強いものでありますから、障害、誘惑、迷いと、次から次と現れて参ります。その災厄(さいやく)を逃れようとの努力はしましても、現れて来る災厄の根元(こんげん)を悟るだけの自覚を忘れて居ります。種を蒔いたことを忘れ、現れて来た結果だけを見て、早く解決し整理せねばならぬという心になるのであります。原因結果は因果(いんが)であり、始と終わり、昼と夜の如(ごと)くで人体の呼吸を考えればわかるのであります。物も入れることのみで出すことを知らねばいずれ行き詰ります。呼吸のはく息ひく息によって示されて居ります。各自足らない所を早く発見して改め、協力互助の実を示し、災厄の種を蒔かず、恵まれている間に一層の努力を要します。