日々のみおしえ - 3月1日

3月1日

伸び伸びと伸びゆく中にひと苦労そこに大きな慈愛あるなり

草木の伸びる時には雨風があり、又花咲き実る時も雨風を受ける様に、人の生活も同じで良きに悪しきに巡って参ります。病に罹(かか)ったというて悲しまず、事業に失敗したと嘆(なげ)かずとも、冬の後には春は望まないでも参ります。草木が雨や嵐を受けて苦労をし伸びゆくと同様、万物一切伸び行く為には苦労により生気が与えられ幸福になります。「七転八起(しちてんはっき)」転んで負傷することは一時不幸に思われますが、転んだ為に立ち上る工夫をし、注意も協力も改める心も分れば、転んだことが実に尊いことになります。人が産れて成長して行く道中には、あらゆる困難が身にかかつて来ますが、伸び行く為の力と慈愛を戴き、尊いことを分らせて戴くのです。車をひく人、押す人が一致しなければならない様に、協力が如何(いかに)に力強いか自覚せねばなりません。