日々のみおしえ - 2月26日

2月26日

すき嫌(きら)い事のよし悪しありしとも 己(おの)が心を広く正しく

万物凡(すべ)ての物は、生きて活かされて居りますから蟻一匹といいましても鋭い感を持っております。ましてや人は万物の霊長として産まれて居りますから、見るもの聞くものに凡ての感は鋭く働きます。目に塵(ちり)が人つても歯の神経が痛んでも、言葉や筆に書き表わすことの出来ない程の苦痛があります。動物の好きな人もあり、嫌(きら)いな人もあり、人と人との交流にしても飲食物にしても、好き嫌いが数多く有ります。自分が嫌(きら)いでも他人は好きであり、同じ境遇で育てられ、同じ教養がありましても、最も血のつながりの深い親子兄弟でも、感じる事や、成つて来ることが、人知では計りきれないことが現れて参ります。常日頃善いことや、悪いことが目に宿り耳に聞えようとも、先ず受取り方は自分自身の感応でありますから、常に広い暖い正しい心を養うことが最も必要であります。