日々のみおしえ - 2月19日

2月19日

教へても分らぬ時は改める慈悲の心を常に忘れじ

人の生活は、上を見ても下を見ても限りがありません。富や名誉に心奪われ嘆(なげ)き悲しむ人は、救われていながらそれを知らず、他人の仕合わせをねたみ、自分だけが不幸の様に思いつめて、争いを起こすような心になり勝ちであります。乱を起して勝利を得れば成功した様に思うが、如何(いか)に成功したところで、乱を起すだけでも大きな不徳であります。其の上生命財産を奪い取る様な戦争を起したわけであるから、いかに勝ち抜いた所で、成功した所で、後世に争いはまた繰り返されて亡びて参ります。こうすれば善となる、こうすれば悪となると教えても、実行せねばどんなに学び修めても知るのみであります。如何に苦労艱難(かんなん)して教え導いても、悪意をもって師を侮(あなど)る人も数多い。しかしこれ皆永い間に交流して来た原因結果であります。