1月6日
艱難(かんなん)や苦行の道がありしとも希望の心常に忘れじ
生きとし生けるものには、難業苦行が付き回って居ります。有難いという文字は難有りと書く様に、夜があれば昼がある様に、汚物を浄化するだけでも容易でない苦労があります。人の親が子を産み、養育すること等は、言葉や筆に書き表わすことの出来ない難業苦行であります。種を蒔いて実らせるまでには、勤労と年限がかかります。ましてや人格を作りあげる事等は、一生一代かかつても出来るものではないのであります。人にはあらゆる希望がありましようが、希望を完成させるまでには、何百年かかつても、成し遂げるという心構でなければなりません。二十年三十年で希望を達成させようということは目先の我執貪欲に過ぎません。永遠に努力することが肝要であります。