2024年3月
素直な心を養うことが肝要
常に素直な心を養うことは何よりも肝要であります。素直な心とは神の心であり、誠であり、偽りのない大きな広いあたたかい包容力のある心で、例えて言うならば、つきたてのあたたかい、ねばり強い餅のようなものです。
人は素直な心を養えば、力強い、正しい、愛情のこもった潤いのある言葉が発音となって人に伝えられることになります。言葉の交流が人と人との交わりにおいていかに必要であるかということを自覚せねばなりません。言葉の交流によって、目に見えない他人の魂を傷つけ濁していくことは、人が努力をして積み重ねた財産を奪い取るよりも重罪であることを、何人も知らずにおりますが、それはまことに遺憾なことであります。
素直な心のない時には人に嫌われ、なしたる業が役に立たず、見ても聞いても取り違い、 くい違い、間違いまして進歩せず、立派な製品も作り上げられず、人の生活には多大な損失を招くものであります。
(出居清太郎著『みおしえ』)