日々のみおしえ - 3月8日

3月8日

清水も溲瓶(しびん)で出せば呑みにくいその道理(ことわり)を悟りましませ

人は万物を形造ることについては生活の為、最も研究し、生き抜く為にあらゆる因難を克服し、努力して居りますが、各自の魂を磨き、太らせ、成長させることには、無関心の人が多い。それ故に大恩を戴いている日月(じつげつ)の恩恵に浴し乍(なが)ら、一輪の花にも草木にも感謝が出来ず、水も肥料も忘れ勝ちであります。万物一切は人の生きる為に全部を捧げ尽くして居ります。例えば鶏は粗末な食料で尊い卵を産み、最後は骨肉を捧げて人の栄養になるなど、誠に立派な教が示されて居ります。人が万物の霊長であり乍ら万物を愛さず、尊敬もせず、感謝もせず、しないのを当り前として、我がことのみに気随気儘(きずいきまま)の行動をし、ついに病み患いをして不幸に陥(おちい)ることは、万物の恩恵に報いることさえも実行出来ないからであることを、万人認識して戴き度いのであります。