日々のみおしえ - 2月12日

2月12日

思はじと思えど尚も思い出し腹が立つやら悲しみてゆく

人が、常日頃、目で見、耳で聞き、こんなことは思うまいと思い、悪いことは見まい聞くまい話すまいと、言葉に出し、心で思い乍(なが)ら、つい見れば聞けば、善きに悪しきに心が動いて参ります。常に不平を思わず言わず、毒舌を語らず、良い言葉、良い行いを実行していけば、万人から尊敬し愛され、幸福になることは間違ありません。それをよく知り乍ら不幸の種を、知らぬ間に蒔いて苦しんでいる人が多い。蒔いた種が成長すれば、必ず刈り取らねばなりません。他人の田地(でんち)に故意に種を蒔く人はありませんが、他人の田地と知らずに種を蒔いて迷惑をかけ、嫌(きら)われ攻撃され、腹を立てて、恨(うら)み、ねたみ、そねみを、積み重ねる人が多い。我が身をつねって人の痛さを思う人にならなければなりません。